5月3日(日) 13時。武道館、盛り上がってますよ



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 2日目の音が今日も朝早くから鳴っています。なんとCHARAさんに至っては、10時からの「おはようリハーサル」!! スタッフ含めて昨日の疲れもなんのその! すっかり頭が冴えまくったリハーサルが続いています。
 ちなみに13時の時点で、Do As Infinityから絢香にリハーサルが交代しています。今、これを書いている目の前では、絢香がファンタスティック変則ステージを確かめるように執拗に歩き回りながら、本番さながら体を揺らして歌っています。絢香はみんなの想像通り、本当に音楽に真摯なアーティストで、他の方のリハを客席で背筋をビシッとしながらじっくり見詰めていました。昨日も終演後、いろいろなアーティストとお話をしましたが、多くの方は「客として来たかった。だって、全部見たかったから」と楽し悔しな表情で言ってくれました。そう、亀の恩返しはアーティストにとっても、超レアな音楽祝祭なのです。

 一つだけ、今日来場する方にお伝えします。
 亀の恩返し、一旦恩返しが始まると、「感謝に休みはいらねえ」とばかりに、最後の最後までいっさい休憩時間がありません。
 水分補給もグッズ補給も大切ですが、まずは開演前に「かならず」トイレを済ませてください。トイレを済ませ、自分に対して「お務めごくろうさんです!」と感謝してから、どうか恩返しミュージックをお楽しみください。

 今日も愛と優しさと強さに溢れたハウスバンドや素晴らしいシンギングアーティストと共に、春薫る武道館にてお待ち申し上げます。

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鹿野 淳(MUSICA)

5月3日(土)15時35分、 リハ終わりました。もうすぐ開場です。今日のコラボも、これ、凄いぞー!!



 今日もリハの段階で皆さん汗かいて盛り上がってしまいました。
 我らがスガちゃんなんて、ステージから飛び出して、昇ってはいけないとこまで昇って足元グラグラ、スタッフに注意される始末ですが、そこまで今日を楽しんでいるのかとみんなも感激しながら、絶妙のアンサンブル鳴り止まなかったのでした。

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 本日も昨日同様、プレシャスなコラボレーションが続きます。
 あんな人とこんな人が!? ありえない!!みたいな。
 音楽だけで、亀田さんとの関係だけで繋がっている人達だってぶっちゃけいるわけです。でも曲を鳴らし始めると、あっという間にみんな笑顔。そこに最高にピースフルなサークルが生まれます。
 音楽っていいですね、よく聞く言葉です。
 でもこの言葉、もしかしたら一番味わっているのは、アーティスト自身なんじゃないかなと思います。

 というわけで、15時35分にリハが終わったんですが――それと同時に、ピアノがみんな知っているフレーズを弾き始め、そしてなんと絢香が歌いだしました。
「ハッピバースデートゥユー♪」
 そうです、ハウスバンドのメンバーで今日が誕生日の方がいたんです。
 その方とは―――

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 はい、ドラマーのカースケさんなのでした。
 これは嬉しいよねえ。カースケさんも嬉しいだろうが、仲間である亀田さんをはじめ全員が嬉しいわけです。
 というわけで、ステージには特注の「ドラムケーキ」が!?
 忘れられない思い出が、ここにひとつ生まれました。
 もしかしたら、天の亀からのプレゼントなのかな?

なんにせよ、最高のリハーサルは最高のフィナーレを迎えました。

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 さあ、2日目にして最終日がもうすぐ、開場します。スタッフは最後まで最高のイベントにしようと、汗かきながら最終確認に明け暮れてます。

 さあ、行くぞ!

鹿野 淳(MUSICA

 ほら、凄いステージでしょう! 観たことないでしょう、こんなステージ!?


 というわけで、遂に今日も始まりました。
 昨日と同様に大宮エリー作の鶴田真由さんとなんとも含蓄のある子供さんによって、スクリーンから「開幕宣言のような恩返しご挨拶」が流れてます。
 というわけで、ドキュメントブログでは、昨日までネタバレを避けるべく掲載を控えていた画期的なステージデザインの全貌をお届けします。

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 これ、本当に素晴らしいでしょう。
 説明すると、ステージは「三つの世界」が一つの線となって繋がっているものです。まず、北側にあるステージは「スピッツのためのステージ」。そして向かい側にある南側にあるステージは「ハウスバンドのためのステージ」。その二つのステージに挟まれている第3のステージは「ストリングス隊とグランドピアノのためのステージ」。この三つのステージを一つに線として繋げているという、ほんと観たことがないステージデザイン。このステージを手掛けたのは「spray」というライヴアーキテクト・チーム。今までも絢香やケミストリーなど、数々の特殊ステージを描き続けているチームによる新しい自信作なのです。
 ちなみに、館内に入ってきた参加者がまずアリーナのステージを観て指を指すというのが、早くも亀の恩返し恒例のものとなっています。

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 さあ、いよいよスピッツの登場です!

鹿野 淳(MUSICA

5月3日(日)  スピッツは、亀の恩返しという正夢を響かせた


 17時35分より万感の拍手の中、めでたく開幕した「亀の恩返し」。この日も前日同様、メンバー自ら「僕らハウスバンド2ですから」と語るスピッツが登場しました。
 開幕のスクリーンで鶴田真由が「ここは武道館ですが、なんとも手作りなほっこりしたライヴができました」とアナウンスしてくれましたが、まさにそんなイベントのオープニングにふさわしいバンド、スピッツ。まずはギターのテツヤが両手を高く上げて拍手をしながら登場しました。

 昨日は青いシャツで登場した草野マサムネが今日は黄色いシャツに一新し、まずは“春の歌”を爽やかに、鮮やかに歌いました。
「ようこそ亀の恩返しへ。GWどうっすか? 思い出の一ページになるようなイベントにしていきたいので、よろしくお願いします!」と話すマサムネの言葉に乗っかって、崎山のドラムがドコドンッと鳴る。“チェリー”である。あーもう、お客さんのほころぶ顔が一面に花咲いて、いきなり最高の空間、完成です!
 スピッツのライヴはいつも照明が素晴らしくて、光を浴びているだけで最高のポップとアートを満喫できるんですが、この「亀の恩返し、照らしたいチーム」も負けちゃいません。特別なデザインのステージを立体的に、そしてロマンティックに照らす最高の光が、みんなの大好きな名曲を灯していきます。
 というわけで、そこからはスピッツ独自のロックンロール恩返し。もう、ベースの田村の危なっかしいけどスペクタクルなアクションが、武道館全体にアクティヴな一体感をもたらしています。そんなソリッドなバンドサウンドに、真っ向からしなやかに絡むのが、金原千恵子率いるストリングスチーム。ストリングスはスマートかつバラッドやクラシカルな展開に混ざるものだなんて誰が決めたんだ?とばかりに、見事に慄然としたサウンドがロックンロールを奏でます。はい、そう、ここは自由な音だけが集まる楽園です!
「たまにはセンターじゃない場所で歌ってみたいな」というマサムネの要望が叶い、今回は彼が左に、中央にギターのテツヤがいる。テツヤがどうにも嬉しそうだ。これはマサムネからテツヤへの、「いつも最高のアルペジオをありがとう」という恩返しなのか?
「でも実は僕(マサムネ)の場所が空間全体ではセンターなんだって」というオチをつけ、悔しがるテツヤを尻目に始まったのがマサムネならぬ、“正夢”。
 美しい。ただただ、儚くも至福な調べが、美しい。何故スピッツが独自のスタンスを貫きながら、この国のロックとポップの境界線を司る重要なバンドでい続けるのか?その魔法の一欠片を聴かせてもらった気がした。

 最高の「亀田誠治の代弁者たる音楽」だった。

@ 春の歌
A チェリー B メモリーズ
C 水色の街
D 正夢


鹿野 淳(MUSICA

5月3日(日)  亀に魔性、CHARAの仕掛けた魔法に首ったけ!?



 これまた前日同様、大宮エリー作、藤井保撮影のスチールによる幕間映像「未亡人と犬」が、参加者を心地よく鎮める中、ハウスバンドステージに、メンバーがゆっくりと上がっていきます。

 そして中央ステージには、CHARA!

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 真っ赤な情熱の限りを尽くしたかのような衣装を纏ったCHARAが、まるで舞い降りた天使のようにステージを激しく動き、時にシャウト、時に囁き、あっという間に空間を自分のモノにしていきます。そう、いつだって彼女の歌は「バラッドだから歌い上げて」とか「ハードな歌だけシャウトしていい」みたいな音楽の定型を、あっさりと小気味よく壊していきます。この日もまさにそう。肩の力を抜いた手拍子が、館内を包み込みます。

「楽しいですね、音楽。亀田さん、ありがとう! 私もやってみたい、CHARAの恩返しとか」と絶妙なMCをし、「亀田さんはいつも私のことをチャラオって言うんです」とこれまた絶妙の関係を披露しながら、どんどん歌い続けるCHARA。彼女のポップは音楽が伝えられる最高の「ビター&スウィート」ですが、その苦みばしったスイートネスがハウスバンドの「音の錬金術」と相俟って、独特の輝きを放っています。

 チャラオ!という歓声も飛ぶ中、なんというか「眼力の強い音楽」とでもいうのでしょうか? 真正面から人の心にアピールしてくるCHARAのヴォーカルが、静かな覚醒感のようなものを響かせていきます。僕らは今、何も考えずに、ただただこの歌に乗っかって波間を漂えばいいんだ、みたいな「安堵感」を彼女の歌がもたらす中、

「あれ、あったまっているのはアタシ達だけ? みんなどう?」とボーイズ&ガールズを誘導し、おまけに「亀田さん、今日で終わっちゃうの寂しくない? もっとやっちゃう?」と煽ったCHARA。煽られた我らが亀ちゃん、思わず「ツアーやっちゃおうか!」というCHARAの誘いにその場の勢いで乗りそうになってます。
 一緒に音楽を創りあう者たちのコミュニケイションって、こんなにも可愛いんですよ!

 昨日の椎名林檎とは性質の異なる「魔性」が、どんどん突っ走ります。角度のついたステージをヒラヒラと駆け上り、「なんで抱きしめたいんだろう?」って、そんなこと言われたらもう、みんなモータウン風の2ビートに合わせて手拍子足拍子でCHARAの成すがままっす。 武道館が、「こりゃ一本取られました」とばかりに緩やかに揺れながらCHARAのダンスを歌を歓迎します。負けずに亀ちゃんもホップ・ステップ・ジャンプ!!
 音楽遊園地、完全にあったまりました!

@ Tomorrow
A Cherry Cherry
B o-ri-on
C FANTASY
D あたしなんで抱きしめたいんだろう?

鹿野 淳(MUSICA

5月3日(日)   恩返しのテーマソング、KREVAが担当しました。番長、ごちそうさまでした!!


 幕間映像「犬と未亡人」の後編が「切ないからこそ、嬉しい」を表し、間髪入れずにボディブロウ喰らったような腹にクる低音が流れます。
 ディス・イズ・KREVA!! 甘い歓声と共に、スタンドが跳ね上がり、みんな腰をフリフリ、ウェルカムKREVAしてます。

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 「みんな今日がスペシャルな日になるように、常にアグレッシヴ!」というMCと共に、“アグレッシ部”。もし、毎日の放課後にKREVAがいたら、この国って目に見えて全然よくなっていくんだろうな?と思うような潔い姿勢。

 そんなKREVAがリスペクトを表しながら紹介したのが、草野マサムネ。お客さんみんな、「そうこなくっちゃ!」と最高のプレゼントを最高の笑顔で受け取ってます。KREAVAお前、やっぱそこまで楽しませてくれるんだもんな、モテるのわかるよ!
「会いたいと思うその時には あなたがいない 今すぐ会いには行けないから あなたがくればいいのに」
 右手でリズムをはかりながら、目をつぶって歌うマサムネ。右手をクルクル回し、マサムネを誇りに感じるKREVAはお客さんをじっと見詰めながら優しく煽ります。ステージ中央で2人が交錯し、「今日は皆様にありがとうを言う機会です。もう1曲、みんなに届けます」と奇跡のコラボレートがさらに続きます。その名は“生まれてきてありがとう”。

 本質を歌にするのは、アーティストとしては相当の覚悟がいります。
 本当の意味で奥の人に強い影響を及ぼすからです。
 でもポップはそこから逃げては手にすることができない、最高に厄介な宝物です。
 KREVAもマサムネも、その「本質を楽しく切なく唱える」ことによって、時を越える名曲を、名アクトを生み出し続けてます。
 そんな2人がここに介し、ハウスバンドの演奏に身を任せて『お前と俺』を歌う。あー、終わらないで欲しい、ここで出逢えた喜びを忘れたくない。だから終わって欲しくない、このコラボレート。いや、亀の恩返し。
「生まれてきてありがとう」と噛み締めるように唸ったKREVAの一声で、奇跡から僕らは目が覚めました。

「スペシャルな時間っていつまでも続いて欲しいよね。帰りたくない! じゃあ、帰らなきゃいいじゃん!!みたいなね(笑)。っていうわけじゃなく、もっとスペシャルにするべく、俺と亀田さんで新曲を作りました。亀田さん、凄い! ありがとうされなきゃいけない人なのに、ありがとうしている。普段は言えないから、ここで言います。亀田さん、ありがとう」と、最高の感謝をかました後、まだリリースも何も決まっていない新曲、その名も“恩返し”が始まりました。
 一万二千人からの最高の恩返し、「手拍子」も最高潮です。ストリングスの金原さんの手拍子なんて、昨日以上に力強く、あー、そうそう、手拍子が歌ちゃってるんだ!! 音楽家は自分の生命を前に差し出せば、それが音楽んなっちゃうんだなあ。すげーなあ。

「ほら、ステージは広いんだけど、気持ちは一つですよ。ストリングスの皆さんの手拍子見ましたか? これですよ! これが亀の恩返しってやつですよ!!」という、ストリングス隊を讃える、KREVAにしかできないカジュアルにして最高に丁寧なマナーを見せつけ、「歌もラップもジャンルじゃねえ。声を放つことに限界はないんだ」というヒップホップ根性も見せつけ、KREVAは汗びっしょりのお客さんからの感謝の拍手を浴びながらステージから去って行った。

 スペシャルな時間って一瞬だけじゃないんだってことを、この2日間のKREVAが教えてくれた。
 ありがとう。

@ 成功
A アグレッシ部
B くればいいのに(WITH 草野マサムネ)
C 生まれてきてありがとう(WITH 草野マサムネ)
D 恩返し
E あかさたなはまやらわをん

鹿野 淳(MUSICA

5月3日(日) 10年目にして、初めて一緒にステージで愛し合いました。 Do As Infinity!


 なんとも可愛らしい、絵本作家の荒井良二さんのイラストによる「グミとさちこさん」の幕間映像が、ざわめく客席をだんだん鎮めていきます。そしてみんな透明なストーリーの住人にいつしかなってます。
「伝わらないひたむきさは、ないんだね」という少年のナレーションに続いて、ディレイがかった神秘的なギターのアルペジオが鳴らされます。

 Do As Infinityです。

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 白装束を纏った伴都美子とギターの大渡亮が、高く高く2階席よりももっと高い頂きを見詰めるかのように、天を仰いで歌い鳴らしています。
 亀田誠治がほぼすべての音源をプロデュースしているという、亀田が苦楽を共にしてきたDo As。亀田ならではの優しいけど、強く激しいサウンドが、2人っきりの共和国に音楽という華をもたらします。
 二人寄り添うように、ステージをゆっくりと動き回る伴と大渡。ギターソロの前に大渡がいそいそと移動して向かうのは――ですよね、やっぱり亀田の前です。なんだか「ありがとう、いやいや、これからもよろしくな」って音色になっている気がするのは、決して僕だけじゃなかったでしょう。

「亀田さんとはデビュー直後から、お世話になってるんです、ありがとうございます」と伴ちゃんが話すと、「今年で8年、9年の付き合いになるんですよね」と亀田さんが返す。するとすかさず大渡が「亀田さん!? 今年で10年ですよ!! 僕ら途中、中抜けしてたけど(一時期、活動休止していたが、めでたく再結成したことを指してます)、今年で10年です。ありがとうございました!! でも、でも! そんな亀田さんと一緒にライヴをやるのは、今日がはじめてです!!」と嬉しそうに話す。館内、大拍手!! そして亀田はと言えば「そうだったっけ? でも俺、花束贈呈しに行ってことあったよ」と、よくわからぬボケをかまし、それを笑う二人。
 きっとずっと、こうやって一緒にやって来たんだろうね。
 これからもそうなんだろうなあというアットホームな気持ちにさせられながら、次のバラードの調べにココロを奪われていきました。

 その後は、染みるラヴソングが多いこのイベントの中で、群を抜いて快活な8ビートを打ち鳴らし、抜けのいい高音を伴が響かせ、亀田と共に作り上げたDo As節をこれ以上ないテンションで鳴らしまくったハウスバンドとDo As Infinity。
 おかえりという声を受けながら、「早いけど、もう最後」と伴が名残惜しそうに話しながら、最後の“陽のあたる坂道”のストリングスによる透き通ったイントロが鳴り出しました。
 口すざむもの、目を閉じて思い出にふけるもの、たくさんのやり方でこのヒット曲を楽しんでます。名曲は、それぞれの人々が、それぞれの思い出をその曲の中にしまいこんでいます。だから、ヒット曲って、とてもタフなんだよね。亀田と伴と大渡が格闘した末に生まれた「坂道の先にある希望」を歌った曲で、10年目にしてはじめて一緒にステージに立った3人の思い出は、一旦、終了しました。

@ 空想旅団
A 遠くまで
B 遠雷
C 冒険者たち
D 陽のあたる坂道

鹿野 淳(MUSICA

5月3日(日) “ありがとう”という新曲を、亀田と一緒に産み落とした絢香



 次のアクトが始まる前に、今度は幕間映像ではなく、亀田からのご挨拶がありました。昨日に引き続き、とても丁寧な、でもとえも短い「ありがとう」というご挨拶。今日も主役は僕じゃなくて、この人たち、そしてここにある歌なんだよ」とばかりに、すぐに次のアクトを紹介します。
「衝撃の出逢いがあって、そして一緒にレコーディングもしました。紹介します、絢香!!!」
 真ん中にあるストリングス隊の前に、絢香が立っていました。多くのお客も絢香を全身で歓迎します。

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 絢香の歌を、ライヴを聴いていると、僕は少年時代に彼女と夜遅くにこっそりと電話で話し合った日々を思い出します。甘酸っぱくて、それでも不安ばかりが頭の中を駆け巡って、だからこそ、その愛を差し出すような「僕だけの声」で話してくれる彼女の声がすべての支えになって――失礼しました、でもそういう「絶対的な声」ってあると思うんです。絢香の声は、歌は、まさにそれだと思うんです。だからなのか、真摯な気持ちで精一杯歌う絢香を、客席のみんなは唾を飲み込みながら、瞬きすらせずに愛しき眼差しで見詰めています。これもまた、最高の「音楽による愛し合い方」なのです。

「なんかこの距離感が、もの凄く緊張します」と言いながら、絢香が亀田にどんどん近づいてきます。

絢香「最初はとても怖い人だと思ってたんですけど」
亀田「なんで怖い人だと思ったの?」
絢香「「いや、偉い人はみんな怖い人だと思って」
亀田「ははははははははは!」
――始まりました、2人の漫談。
 そして2人でスタッフが帰った後も一緒にいろいろ話しながら作った曲を披露するという。
「ありがとうって気持ちにはいろいろな意味があって、そのことについて歌おうと思って作りました」
 絢香と亀田が出会ったからこそ生まれた新曲、その名は――このイベントと最高のシンクロを起こしているタイトル、“ありがとう。”だった。

 伸びやかな絢香が「ありがとう」というサビでありったけの力を使って、声を張り上げる。こんな大きな気持ちで、大きな声で「ありがとぅー!」って言われたら、どんなに毎日が美しく塗り替えられるのだろうか? そんなまっさらな新曲が、絢香によってここに披露されました。

「いやー、緊張しました。でも歌えた喜びでいっぱいです。……次の曲で最後です――ここで『えぇぇぇー!?』って声を期待していたんですけど、全然誰も言ってくれません(笑)」と話した途端に、割れんばかりの
「えぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!!!????」。
天真爛漫とはこの笑顔のことを言うのだという笑みを浮かべ、絢香は最後の曲に向かった。

 “三日月”。
「がんばっているからねって 強くなるからねって」
「つながっているからねって 愛してるからねって」
 1曲が世界をがらっと変えることがある。
 絢香はこの1曲で、亀の恩返しが何なのかを、彼女なりの伝え方で伝えきった。
 ありがとう。

@ おかえり
A 夢を味方に
B ありがとう。
C 三日月

鹿野 淳(MUSICA

5月3日(日) 夜空の向こう側が見えた。音楽のグルーヴの向こう側が見えた。ありがとう、スガシカオ!!



 幕間映像の最後にあたる若木信吾撮影のスチールストーリー、『調教師』。大宮エリー独特の「笑って泣ける」物語が武道館を浮遊している「ありがとう」の気持ちを、ギュッとまとめ上げます。そして、「出会うことは、最大の感謝なのかもしれない」という少年のナレーションによって映像が終わった直後、ステージには、1人の男の姿が。
 お待ちかね、スガシカオのはじまりです。

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 スガと亀田のツーマンショウは、意外なほどしっとりと始まった。いい具合だ。音楽がしっとりと頬を撫でてくれる。
 しかし、最初のMCで景色がガラッと変わっていった…………。

スガ「ある男性アーティストが、昨日『僕の股間の亀も元気です』というMCをして、軽くドン引きされたらしいけど」
亀田「股間とは言ってない!」
スガ「そう(笑)、でも亀田さん、カラオケが好きらしいじゃないですか。しかも“歌舞伎町の女王”を歌うそうで。ここではなわ張りにベースヴォーカルで歌ってください。はい、1,2,3!」
亀田「……セミの声――はい!」
スガ「凄いなあ、亀田さん。亀田さんと一緒に僕がやったのは、ロックテイストが欲しかったからなんです。でもその頃、しばらくロックをやっていなかった文で『スガにロックはいらない』とか、『スガに亀田はいらない』って書き込みが溢れまして」
亀田「ってわざわざ俺に言ってくるんだよね、この男は(笑)」
スガ「いやいや、それでも僕が亀田さんが好きで必要なんですよ!って伝えたかったんです。だから、ここでロックをやっちゃいましょうよ!!!」
 一万二千人を前にこの会話である。もう、それ自体がロックそのものである。
 “Hot Step Dive”というタイトルである、スガも亀田もモニターに足をかけ、ワイルドなパーティーモード全開!だ。さすがスガちゃん、リハーサルで念入りにステージでのステップの踏み方や「乗っていいとこ、悪いとこ」をスタッフに時折怒られながら試していた甲斐があったよね。次の“コノユビトマレ”という、スガ節最高なフィラデルフィアソウルも恐れをなして逃げるような(嘘)最高最強のファンクチューンを、三つのステージを駆けずり回って歌い上げている。勿論、亀ちゃんもビキビキに動き回っては、クルクルしてます!!
 拳が入りそうなほど大きく口を開けて「ラララー♪」と歌い叫ぶ、音楽ファンの姿を観て満足げなスガシカオ。あんた、最高の男だ。
「本編的な流れでは、僕が最後になるんですけど、1人で責任を被るのが嫌なので、仲間を呼びます。あーやーかー!!」
 呼ばれてピョーンと絢香が登場する。
スガ「俺、あまりデュエット慣れしてないから、緊張していて……おまけに動悸息切れが……」
絢香「大丈夫ですか? 水飲んでください」
スガ「デュエット慣れしてるよね? こんな人達と一緒にやって(コブクロをマネる)」
絢香「はははははははははははははは。割とデュエット慣れしてます」
スガ「緊張するなあ。難しいコードとか弾けないけど、いきましょうか」

 といって、スガがガットギターをつまびき始めた。
 この時点でもう、みんなこの曲がなんなのかをわかって、嗚咽に近い歓声が上がる。 “夜空ノムコウ”
 最高のメロディと最高のリリック。最高の声と最高の声。最高の上音と最高のリズム。
 最高だけが集まった、最高のセッション。
 音楽はすべてを変える。
 いや、音楽がすべてを変えた。
 このとき、この音楽との出逢いに、ありがとう。

@ 春夏秋冬
A 真夏の夜のユメ
B Hop Step Dive
C コノユビトマレ
D 夜空ノムコウ

鹿野 淳(MUSICA)

5月3日(日)  最後まで華々しく、音楽が永遠を灯しました! 最後の最後、グランドフィナーレを飾るのは、スペシャルセッションです!!



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 スガシカオと絢香の最高のセッションが終わった後、昨日に続いて、亀田からの呼び込みで、スペシャルセッションが始まりました。宴の最後にふさわしい、最初のセッションは――。
 スピッツとハウスバンドによる「ツインバンドセッション」。
 贅沢だなあ、これ! 昨日もそうだったんだけど、ステージも別々で一緒に2つの楽器が鳴らしあうなんて、普通に考えるととても難しい筈のことなんです。でもそれが、気持ちが繋がっている2バンドなもので、ぴたっとハマってしまうんです。
 そしてその2バンドのみならず、さらに招かれたのは、CHARAとDo As Infinity!!
 披露する曲は、CHARAのアンセム“やさしい気持ち”!!
 もう、ここは無礼講っしょ!! こんなでっかいステージが、こんなにもちっちゃく見えるほど、アーティストそれぞれが所狭しと動き回り、それでもリズムとハーモニーはジャスト!という、堂々としたミラクルセッション。CHARAが妖艶なる声で「だいっすっきー!!!!」とひたすら叫びまくり、その声に参加者が両手を振り上げながら応えます。

 さらにスペシャルは続きます!!
 お次は、実は前日もプレイしたスピッツの“魔法のコトバ”。
 昨日はJUJUとコラボレートしたこの曲が、今日は絢香と共に生まれ変わりました(ちなみに昨日のスペシャルセッションの1曲目は、スピッツ&ハウスバンド、そして秦 基博による“空も飛べるはず”だったんです)。
 マサムネの声と絢香の声が見詰め合う、そしてそこに亀田オーラが覆い被さる!? どうか終わらないで欲しい、この響き、この空気、この音楽に喚起された忘れられない1日――そんな熱い想いが武道館から溢れてそうになるほど、胸いっぱいのセッションでした。

「楽しかったぁー! 近い将来、またみんなに会えたらと思います。きょうはどうもありがとう!」という、総指揮:亀田誠治からのココロのメッセージをもって、記念すべき亀の恩返し、そのステージからは誰もいなくなりました。
 最後の最後のエンドロールまで殆んど参加者が残り、手が痛くなるほどの拍手を惜しまない中、2日間で2万4千人による「恩返し」は終わりを迎えました。

 個人的な話ですいません、私、鹿野は、亀田さんがこのイベントを「やろう」と決めたかなり早い段階からチームに参加していました。
 そんなにここまで上手く運んだわけじゃありません。「人生、ここまで亀の歩みのようだ」と話していた亀田さんが、ここでかなり打ちのめされたことを僕は知っています。
 だけど、いや、だからこそ、「人の気持ちがわかる大型イベント」亀の恩返しはここに大団円を迎えるほどの成功をおさめたんだと思います。
 ライヴが始まる前のワクワクするようなみんなの笑顔もよかったけど、この3時間の中でいろいろな音楽体験を果たした後の「くっちゃくちゃになったみんなの笑顔」、これが最高でした。まだまだ音楽が僕らが呼吸するためにやれることはいっぱいあるんだなって、どう、みんなも思えたんじゃないですか? もし、そうだとしたら、それが「亀からの恩返し」だと、どうか思ってください。そして、好きな人、想いを寄せる人に、そのことを伝えてください。言葉にして言えないなら、そう、あなたが一番好きな歌を、大切な人のために歌ってください。

 そうすれば、亀の恩返しはまだまだアナタの中で続いていくんですよ。

 3日間、長いレポートを読んでくれて、どうもありがとう。
 この後に続く3日の参加アーティストからの素晴らしいコメントをもって、亀の恩返しドキュメント・ブログを終えます。
 ありがとう。
 きっと、またね。

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@ やさしい気持ち(ハウスバンド、スピッツ、CHARA、Do As Infinity)
A 魔法のコトバ(ハウスバンド、スピッツ、絢香)

鹿野 淳(MUSICA)
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