5月3日(日) 夜空の向こう側が見えた。音楽のグルーヴの向こう側が見えた。ありがとう、スガシカオ!!



 幕間映像の最後にあたる若木信吾撮影のスチールストーリー、『調教師』。大宮エリー独特の「笑って泣ける」物語が武道館を浮遊している「ありがとう」の気持ちを、ギュッとまとめ上げます。そして、「出会うことは、最大の感謝なのかもしれない」という少年のナレーションによって映像が終わった直後、ステージには、1人の男の姿が。
 お待ちかね、スガシカオのはじまりです。

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 スガと亀田のツーマンショウは、意外なほどしっとりと始まった。いい具合だ。音楽がしっとりと頬を撫でてくれる。
 しかし、最初のMCで景色がガラッと変わっていった…………。

スガ「ある男性アーティストが、昨日『僕の股間の亀も元気です』というMCをして、軽くドン引きされたらしいけど」
亀田「股間とは言ってない!」
スガ「そう(笑)、でも亀田さん、カラオケが好きらしいじゃないですか。しかも“歌舞伎町の女王”を歌うそうで。ここではなわ張りにベースヴォーカルで歌ってください。はい、1,2,3!」
亀田「……セミの声――はい!」
スガ「凄いなあ、亀田さん。亀田さんと一緒に僕がやったのは、ロックテイストが欲しかったからなんです。でもその頃、しばらくロックをやっていなかった文で『スガにロックはいらない』とか、『スガに亀田はいらない』って書き込みが溢れまして」
亀田「ってわざわざ俺に言ってくるんだよね、この男は(笑)」
スガ「いやいや、それでも僕が亀田さんが好きで必要なんですよ!って伝えたかったんです。だから、ここでロックをやっちゃいましょうよ!!!」
 一万二千人を前にこの会話である。もう、それ自体がロックそのものである。
 “Hot Step Dive”というタイトルである、スガも亀田もモニターに足をかけ、ワイルドなパーティーモード全開!だ。さすがスガちゃん、リハーサルで念入りにステージでのステップの踏み方や「乗っていいとこ、悪いとこ」をスタッフに時折怒られながら試していた甲斐があったよね。次の“コノユビトマレ”という、スガ節最高なフィラデルフィアソウルも恐れをなして逃げるような(嘘)最高最強のファンクチューンを、三つのステージを駆けずり回って歌い上げている。勿論、亀ちゃんもビキビキに動き回っては、クルクルしてます!!
 拳が入りそうなほど大きく口を開けて「ラララー♪」と歌い叫ぶ、音楽ファンの姿を観て満足げなスガシカオ。あんた、最高の男だ。
「本編的な流れでは、僕が最後になるんですけど、1人で責任を被るのが嫌なので、仲間を呼びます。あーやーかー!!」
 呼ばれてピョーンと絢香が登場する。
スガ「俺、あまりデュエット慣れしてないから、緊張していて……おまけに動悸息切れが……」
絢香「大丈夫ですか? 水飲んでください」
スガ「デュエット慣れしてるよね? こんな人達と一緒にやって(コブクロをマネる)」
絢香「はははははははははははははは。割とデュエット慣れしてます」
スガ「緊張するなあ。難しいコードとか弾けないけど、いきましょうか」

 といって、スガがガットギターをつまびき始めた。
 この時点でもう、みんなこの曲がなんなのかをわかって、嗚咽に近い歓声が上がる。 “夜空ノムコウ”
 最高のメロディと最高のリリック。最高の声と最高の声。最高の上音と最高のリズム。
 最高だけが集まった、最高のセッション。
 音楽はすべてを変える。
 いや、音楽がすべてを変えた。
 このとき、この音楽との出逢いに、ありがとう。

@ 春夏秋冬
A 真夏の夜のユメ
B Hop Step Dive
C コノユビトマレ
D 夜空ノムコウ

鹿野 淳(MUSICA)
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